○共有財産処分要綱

昭和49年6月25日

要綱第4号

精華町内の共有財産いわゆる大字中持、村中持の財産処分について、円滑適正な取扱いを期するためこの要綱を定める。

1 大字中、村中財産に対する考え方の基本

(1) 旧村に残された財産については、大字中或は村中という登記上の所有者を改めることなく現在に至り、共有財産として維持管理を地元で行つてきているが非課税処置をとつてきていること等から町としては、この種の財産の処分に当たつては財産区的な考え方の配慮をしてのぞむ。

(2) 精華町の区域の一部で住民が共有財産を所有しているのであつて、この財産区的性格を含んだ共有財産の処分に当たつては、その財産を共有する住民の福祉を増進すると共に、精華町行政推進の中にあつて一体性をそこなわないように町当局としては充分なる配慮と指導を行つていかなければならない。

2 共有財産の処分に当たつての具体的な進め方

(1) 財産を処分しようとする時は、該当地域の住民の意思が正しく反映されるように財産処理委員会を設置し、その対象地域の住民の中から5人以上の委員を選任すること。

(2) 財産処理委員会は、財産処分の趣旨・処分後の事業計画並びに処分した対価の管理方法等を充分住民に説明し同意をえると同時に当該財産に対する賃借権・小作権・水利権その他権利関係者の同意をえること。

(3) 当該処分の対価取得に当たつては非課税措置である点、精華町の中にあつて一体性をそこなつてはならない点、又管理費用について町費による分担がなされた場合があること等を配慮しその対価の20パーセント相当額を町へ寄附すること。

(4) 地域の意向がまとまつた時点で財産処分の趣旨書・処分後の事業計画書・収益金の管理方法・権利関係者の同意書を添えて町長に申し出ること。

(5) 町長は、前号の申し出を受けた場合、当該財産処分が町行政上、障害をきたすか否かを検討し、尚、公共性の立場から議会へ報告し、その処分に当たつての事務的処理方法等を指導助言すること。

(6) 処分が決定した場合は、町有財産として取扱い、買主に対し所有権を移転すること。

(7) 財産処分益金は、財産処理委員会の責任において確実な方法で保管すること。

(8) 財産処理委員会は、事業の推進に当たつて、工法、支払方法その他について、町の指導助言をあおぐこと。

(9) この要綱は、昭和49年6月25日以降に処分するものから適用する。

以上

〔参考〕

① 昭和10年11月5日付で京都府総務部長宛に報告された「川西村治梗概調」によると

(イ) 普通財産現在高の土地の部であげている溜池・悪水井路・原野・墓地の面積並びに筆数は、川西村から精華村に引継がれたものと合致している。

(ロ) 部落有財産統一の状況では、合併に際し財産ありしものは、神社又は普通水利組合に寄附する等、夫々処分整理をなした。とある。

② 京都府市町村合併史の精華町の部分には次のとおり記載されている。

川西村設置の記事中、狛田村、祝園村、稲田村の3村とも村有林は部落有林統一後、登記未了のままで部落貸付けとなつており、実質上、部落有林同様であつたので、合併に際しては旧村に残し、他の財産は最低村を標準として持ち寄ることで意見の一致をみた。

共有財産処分要綱

昭和49年6月25日 要綱第4号

(昭和49年6月25日施行)

体系情報
第6編 務/第2章 契約・財産
沿革情報
昭和49年6月25日 要綱第4号