○不利益処分に関する審査に関する規則

昭和26年11月7日

公平委員会規則第2号

第1節 総則

(この規則の目的)

第1条 この規則は、地方公務員法(昭和25年法律第261号。以下「法」という。)第8条第8項及び第51条の規定に基づき、職員の懲戒その他その意に反する不利益な処分(以下「処分」という。)の審査の請求及び審査の手続並びに審査の結果執るべき措置に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(当事者)

第2条 処分の審査を請求する者を請求者といい、処分を行つた者を処分者という。ただし、処分者が当該処分を行つた後においてその職を去つた場合には、その職又はこれに相当する職にある者を処分者とみなす。

2 当事者とは、請求者及び処分者とする。

(代理人)

第3条 当事者は、必要があるときは代理人を選任することができる。

(事務担当者)

第4条 公平委員会は、審査の請求があつた場合において必要があると認めるときは、公平委員会の委員又は事務局長その他の事務職員のうちからその請求に係る事案の審査に関する事務を、担当させるものを指名することができる。

2 前項の場合において、公平委員会は、2人以上の審理委員を指名したときは、うち1人を審理委員長に指名しなければならない。

第2節 審査の請求

(審査の請求)

第5条 処分を受けた者が法第49条第4項の規定により審査の請求をしようとするときは、これを書面でしなければならない。

2 前項の書面(以下「審査請求書」という。)には、次の各号に掲げる事項を記載し、正副各1通を公平委員会に提出しなければならない。

(1) 処分を受けた者の氏名、住所及び生年月日

(2) 処分を受けた者の処分を受けた当時の職及び所属部局(課 係)

(3) 処分を行つた者の職及び氏名

(4) 処分の内容及び処分を受けた年月日

(5) 処分に対する不服の事由

(6) 口頭審理を請求する場合は、その旨及び公開又は非公開の別

(7) 法第49条第1項又は第3項に規定する処分説明書(以下「処分説明書」という。)の交付を受けた年月日。ただし、同条第3項に規定する期間内に処分説明書の交付を受けなかつた場合においては、処分説明書の交付を請求した年月日

(8) 代理人を選任したときは、その者の氏名、住所及び職業

3 審査請求書には正副ともに処分説明書の写各1通を添付しなければならない。ただし法第49条第3項に規定する期間内に処分説明書の交付を受けなかつた場合においては、この限りでない。

4 審査請求書の記載した事項に変更を生じた場合には、請求者はその都度、その旨を速やかに公平委員会に届け出なければならない。

(審査の請求の受理及び却下)

第6条 審査請求書が提出されたときは、公平委員会は、その記載事項及び添付書類並びに処分の内容、請求者の資格及び審査の請求の期限等について調査し審査の請求を受理すべきかどうかを決定しなければならない。

2 前項に規定する調査の結果、審査請求書に不備の点があると認められるときは公平委員会は、20日以内の期間を定めて、請求者にその不備を補正させることができる。ただし、不備の点が軽微であつて、事案の内容に影響がないものと認められるときは、公平委員会は、職権でこれを補正することができる。

3 請求者が前項本文の場合において所定の期間内に不備を補正しなかつたときは公平委員会は審査の請求を却下することができる。

4 公平委員会は、審査の請求を受理すべきものと決定したときはその旨を当事者に通知するとともに、処分者に審査請求書の副本を送付しなければならない。審査の請求を却下すべきものと決定したときは、その旨を請求者に通知しなければならない。

第3節 審査の手続

(審査の併合)

第7条 公平委員会は、請求者の申請又は職権により、同一又は相関連する事案に係る数個の請求を併合して審査することを適当と認めるときは、これを併合して審査することができる。

2 前項の規定により審査を併合して行う場合においては、公平委員会は、その旨を当事者に通知しなければならない。

(書面審理)

第8条 公平委員会は、書面審理を行う場合においては、請求者に対し証拠の提出を求めるとともに、期日を定めて、処分者から答弁書及び証拠の提出を求めるものとする。

2 公平委員会は、必要があると認めるときは、請求者に処分者の提出した答弁書の写を送付し、期日を定めて弁ばく書の提出を求めることができる。

3 公平委員会は、必要があると認めるときは、処分者に弁ばく書の写を送付し、期日を定めて、再答弁書の提出を求めることができる。

4 当事者は、審査が終了するまでは、何時でも公平委員会に対し、証拠の申出をすることができる。ただし、公平委員会が必要ないと認めるときは、これを取り調べないことができる。

5 公平委員会による証人の喚問は、次の各号に掲げる事項を記載した呼出状により行わなければならない。

(1) 証人として指名された者の氏名、住所及び職業

(2) 出頭すべき日時及び場所

(3) 陳述を求めようとする事項

6 公平委員会は、証人に対して陳述を求めようとする場合においては、あらかじめ宣誓を行わせなければならない。

7 公平委員会は、証人に対し口頭による陳述にかえて次の各号に掲げる事項を記載した書面で、口述書の提出を求めることができる。

(1) 口述書を提出すべき証人の氏名、住所及び職業

(2) 口述書を提出すべき日時及び場所

(3) 口述書により陳述を求めようとする事項

8 公平委員会は、必要があると認めるときは、証人相互の対質を求めることができる。

9 公平委員会が、書証を所持する者に対して書類又はその写の提出を求める場合においては、次の各号に掲げる事項を記載した書面で、これを行わなければならない。

(1) 書類又はその写を提出すべき者の氏名、住所及び職業

(2) 書類又はその写を提出すべき日時及び場所

(3) 提出すべき書類又はその写

10 公平委員会は、書面審理の都度、その要領を記載した審理調書を公平委員会の事務職員に作成させなければならない。審理調書には、審理を担当した公平委員会の委員及び審理調書を作成した事務職員が記名しなければならない。

(口頭審理)

第9条 公平委員は口頭審理を行う場合においては、その都度、書面で口頭審理の日時及び場所を当事者に通知しなければならない。

2 公平委員会は、必要があると認めるときは、当事者に質問し、又は立証を求めることができる。

3 公平委員会は、必要があると認めるときは、当事者相互、当事者と証人又は証人相互の対質を求めることができる。

4 公平委員会は、口頭審理の秩序維持のため必要があると認めるときは、傍聴者を退席させ、又は当日の口頭審理を打ち切ることができる。

5 公平委員会は、口頭審理を終了するに先立つて、当事者に対して、最終陳述をし、かつ、必要な証拠を提出することができる機会を与えなければならない。

6 前条第4項から第7項まで、第9項及び第10項の規定は、口頭審理について準用する。

(準備手続)

第9条の2 公平委員会は、必要があると認めるときは、公平委員会の委員又は事務職員をして口頭審理の準備手続を行わせることができる。

2 準備手続においては、当事者は、次に掲げる事項を協議しなければならない。

(1) 口頭審理の期日に関する事項

(2) 事実の整理に関する事項

(3) 証拠の整理に関する事項

(4) その他必要な事項

3 公平委員会は、準備手続における協議の都度、準備手続調書を公平委員会の事務職員に作成させなければならない。この場合においては、第8条第10項後段の規定を準用する。

(審査の請求の取下)

第10条 請求者は、公平委員会が事案について、判定を行うまでの間は、いつでも審査の請求の全部又は一部を取り下げることができる。

2 審査の請求の取下は書面でその旨を公平委員会に申し出て行わなければならない。

3 審査の請求のうち、取下のあつた審査の請求の部分については、初めから継続しなかつたものとみなす。

(審査の打切)

第11条 公平委員会は、請求者の所在不明等により審査を継続することができなくなつたと認める場合又は処分者による処分の取消、修正等により審査を継続する必要がなくなつたと認める場合においては、審査を打切り、審査の請求を棄却することができる。

第4節 審査の結果執るべき措置

(判定)

第12条 公平委員会は、審査を終了したときは、その結果に基いて、速やかに判定を行い、これを書面に作成しなければならない。

2 前項の書面(以下「判定書」という。)には、次の各号に掲げる事項を記載し、委員各人が記名しなければならない。

(1) 判定

(2) 理由

(3) 判定の日附

3 公平委員会は、判定書の写を当事者に送達しなければならない。この場合においては、当事者に判定に対する審査(以下「再審」という。)の請求の権利がある旨を併せて通知するものとする。

(指示)

第13条 公平委員会は、審査の結果、必要があると認める場合においては、任命権者に対し、書面で請求者がその処分によつて受けた不当な取扱を是正するための指示をしなければならない。

第5節 再審

(再審の請求)

第14条 当事者は、次の各号の一に該当する場合においては、公平委員会に対し再審を請求することができる。

(1) 判定の基礎となつた証拠が虚偽のものであることが判明した場合

(2) 事案の審査の際、提出されなかつた新たなかつ重大な証拠が発見された場合

(3) 判定に影響を及ぼすような事案について、判断の遺漏が認められた場合

2 再審の請求は、判定書の送達を受けた日から6月以内に行わなければならない。

3 再審の請求は、書面で行わなければならない。

4 前項の書面(以下「再審請求書」という。)には、次の各号に掲げる事項を記載し再審を請求しようとする者が、正副各1通を公平委員会に提出しなければならない。

(1) 再審の請求をする者の氏名、住所及び生年月日

(2) 判定の内容及び時期

(3) 再審を請求する事由

(再審の請求の受理及び却下)

第15条 公平委員会は、再審請求書が提出されたときは、その記載事項並びに再審を請求する者の資格、再審の請求の期限及び再審の請求の事由等について調査し、再審の請求を受理すべきかどうかを決定しなければならない。

2 公平委員会は、再審の請求を受理すべきものと決定したときは、その旨を当事者に通知するとともに、当事者の一方に再審請求書の副本を送付しなければならない。再審の請求を却下すべきものと決定したときは、その旨を、再審を請求した者に通知しなければならない。

(職権による再審)

第16条 公平委員会は、第14条第1項各号に掲げる再審の事由があると認めるときは、職権により再審を行うことができる。

(審査の手続)

第17条 第3節(第9条の規定を除く。)の規定は、再審の場合における審査の手続について準用する。

(審査の結果執るべき措置)

第18条 公平委員会は、審査の結果に基づいて、最初の判定を不当であると認める場合には、これを確認し、不当であると認める場合には最初の判定を修正し、又はこれにかえて新たに判定を行わなければならない。

2 第12条第1項第2項及び第3項前段並びに第13条の規定は、前項の場合に準用する。

第6節 審査及び再審の費用

(審査及び再審の費用)

第19条 審査及び再審の費用は、次の各号に掲げるものを除くほか、それぞれ当事者の負担とする。

(1) 第8条第4項(第9条第6項で準用する場合を含む。)の規定により、当事者が申出をしたもの以外の者で、公平委員会が職権で喚問した証人の宿泊料、旅費及び日当

(2) 公平委員会が職権で行つた証拠調に関する費用

(3) 公平委員会が文書の送達に要した費用

第7節 雑則

(雑則)

第20条 この規則に定めるものを除くほか、処分の審査の請求及び審査の手続並びに審査の結果執るべき措置に関し必要な事項は、公平委員会が定める。

この規則は、公布の日から施行する。

(昭和38年公平委規則第3号)

この規則は、公布の日から施行する。

(平成24年公平委規則第1号)

この規則は、公布の日から施行する。

(令和4年公平委規則第3号)

この規則は、令和4年10月1日から施行する。

不利益処分に関する審査に関する規則

昭和26年11月7日 公平委員会規則第2号

(令和4年10月1日施行)

体系情報
第4編 事/第1章 公平委員会
沿革情報
昭和26年11月7日 公平委員会規則第2号
昭和38年3月28日 公平委員会規則第3号
平成24年4月20日 公平委員会規則第1号
令和4年9月15日 公平委員会規則第3号